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メジャーSQ(28122円)後の日経225の行方を徹底分析

6月のメジャーSQが終わりました。
蓋を開けてみれば、まさかの28122円ということです。
前回の記事で書いたように、相場は思ったより上がるものですし、逆に思ったより下がるものです。

それにしても「よくここまで上げたなあ」というのが大方の投資家の気持ちではないでしょうか。
いつものことですが、完全なる仕掛けだろうと思います。

今回は、その理由とこれからの日経225の行方を考えてみましょう。

6月SQ結果とこれからの日経225の行方

SQでの仕掛けは、15分足のチャートを見ると、よくわかります。
じっくり見ていきましょう。

6月6日月曜日の15分足で見るSQ仕掛け

6月3日の金曜日ニューヨーク市場にて、日経先物は夜間取引で27500円まで下げました。
翌週月曜日は、通常ならニューヨークの続きで、日経株価は下げからはじまるものと予想していた方も多いことでしょう。
しかし、実際は真逆に動きます。
このあたりで、SQの仕掛けが早くも月曜日から入っていたことがわかります。
SQ週の仕掛けは通常なら火曜日か水曜日に大きく動くのですが、今回は、このチャートをリアルタイムで見ていまして「月曜日からはじめたか」と思いました。
仕掛けかどうかのわかりやすい判断基準として、ボリンジャーバンドを表示し15分足でチャートを見ます。
その時に15分足が+2σに沿って上昇もしくは下落していきます。
今回の場合は、上昇しているのが見てとれます。

こちらがSQ週初日、6月6日月曜日の15分足になります。

6月6日15分足
①の部分は、東京時間での値動きです。
9時開始早々、一気に+3σまで上昇していることがわかります。
その後、午前中の取引終了まで∔2σに沿いながら上昇しています。
こういうのが仕掛けになります。
午後からはほとんど値動きが無いまま、東京時間は終了します。
東京時間の終値は、27900円あたりになります。
次に②の箇所、ロンドン時間に移ります。
ロンドン時間でも開始早々、一気に+3σまで上昇しています。
その後は、ほぼ動かず、28000円をキープしながらニューヨーク市場へ移ります。
そして③の部分、ニューヨーク市場が開始されます。
開始早々、これまで動きをとめていた相場が上昇します。
22時30分の開始から23時30分までの1時間は、+2σに沿って上昇します。
これで、もう今回の6月SQ値である28120円あたりになりました。

もう月曜日に今回のSQ値を決めたということがわかります。
その後の値動きはあまり意味がないような感じでしょう。
結局、何だかんだで28300円あたりまで上昇しましたが、金曜日の寄り付きSQ値は、この月曜日のニューヨーク市場が決めた28120円で決着しています。
なぜ28300円まで上昇したかについては、単純にロスカットです。
売りで入っていたトレーダーがあまりの上昇に損切した結果です。

と、これが6月SQの話になります。

次に、これからの日経225の予想をしていきましょう。

これからの日経225の動き

SQが終わって、金曜日に大きく相場は下落しています。
上昇の時と同じように、今度は反対の仕掛けが入っていることがチャートから読み取れます。

6月10日の15分足を見てみましょう。

6月10日15分225

 

①は6月10日に日付が変わった直後、ニューヨーク市場での値動きになります。
SQ値が決まったことで、今度は、逆に-3σに沿って下落しているのがわかります。
これは深夜から早朝まで続きます。
ニューヨーク市場での終値は、27900円あたりです。
次に、②の部分、東京市場がはじまります。
同じように、-2σに沿って下落しています。
ただ日経株価の本丸である東京市場ですから、午前中で下落は止まります。
というのも、ここで気になるのはTOPIXが-2%を割り込むと日銀がETFを買ってくる恐れがあります。
仕掛ける側は重々承知ですから、東京市場での下落はこのTOPIXとの睨めっこになります。
結局、東京市場では、27800円あたりが終値となりました。
日経225は-1.49%、TOPIXは-1.32%で終了です。
次に、③の部分、ロンドン市場へ移ります。
開始早々、-3σまで下落し、27600円までいきます。
その後は、大きな値動きもなく、27700円あたりで、次のニューヨークにバトンタッチします。
最後は④のニューヨーク市場で今回のSQの仕掛けの終了です。
一応、消費者物価指数を受けての下げと言われていますが、あまり関係ないでしょう。
結局は、SQでのただの仕掛けです。
21時30分から一気に-3σまで下落します。
その後、22時30分の市場開始から-2σに沿うように下落を続け、一時27200円あたりまで下落します。
最終的な終値は、27350円です。

さらに、この月曜日から金曜日までの動きを週足で見ると、今回の上昇がただのSQでの仕掛けであったことがよくわかります。
前回の記事で書いたように、週足などの長期トレンドを見る時は単純移動平均線を使用します。

それでは、日経225の週足を見てみましょう。

6月2週目

長い上ヒゲをつけて、結局は陰線で終わっています。
28300円がいかに意味のない上昇であったかわかると思います。
さらに前回の高値である28400円まで届かず下落しています。
長期線の下に戻り、次の下値目途は、短期線と中期線の交わっている26900円あたりです。
今回の上昇で買いでエントリーした方も多いでしょうから、27000円を下にいくと一気に投げ売りで下落が加速していく可能性があります。
通常でも、このような上髭を付けた時は、下げと思った方がいいでしょう。

ついでに日足も見てみます。

6月10日日足

6月10日、SQ後に、大きな陰線ができました。
1週間分の上げを、1日で下げたわけですから、こうなるでしょう。
中期線で支えられる格好で終わっていますが、MACDがデッドクロスしそうな雰囲気もあります。
月曜日も下がれば、日足でも下落トレンドとなる可能性大でしょう。

まとめ

今回は、6月メジャーSQでの値動きと仕掛け、そして今後の日経225の行方を考えてみました。

正直に言いますと、個人的なトレードでは、思ったより上がったため、27000円で売りでエントリーした分がロスカットになりました。
ただ28000円でも売りエントリーをしまして、結局、平均取得価格は売りエントリーで28000円になりましたので、ここからが本番だろうと思います。
個人的には、現在の世界マーケットを見ても、下げの一手しか考えられません。
いわゆる世界的にベア相場ですよね。
ただし、ここでやはり気になるのは、日本特有の問題であるドル円の行方です。
ドル円は134円まで上昇していまして、135円を抜けるかという大事な局面になっています。

・ドル円の下落と日経225の下落が共に訪れるのか?
・それとも、この2つが全く独立した動きになっていくのか?
・それとも、ドル円の上昇に支えれて日経225の下落は限定的となるのか?

このあたりを踏まえて、月曜日の相場を見ながら、ゆっくり今後のシナリオを考えたいと思います。